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祐成政徳-PRINTS

Sukenari-PRINTS

プレスリリース

 

ストアフロントでは、彫刻作家、祐成政徳の版画作品を集めた『祐成政徳–PRINTS』展を開催いたします。

2007年の版画集『悦楽』(エッチングとリトグラフ併用)、08年から現在まで続けられている『Affectone』のシリーズ(銅版画、エッチングとリトグラフの併用)に加え、2004年ごろに制作されましたがこれまで未発表であった木版画など約15点の展示となります。
 
祐成は
30年近くにわたり、彫刻の台座や椅子、手すりといった機能性を備えた日用品を意識して制作するなどアイロニカルな作品の発表をつづけてきています。その多くは展示空間の特性が十分考慮され、空間と一体化されています。最近では昨年の兵庫県立美術館『美術のかたち–手で見る造形–祐成政徳展』や今夏の群馬県立近代美術館『こども+おとな+夏の美術館「アートといっしょ」』展などで大きな展示空間に負けない巨大な新作『Strange Fruit』を発表し、さらなる注目を集めています。

作家の創作活動の中心はつねに立体作品でしたが、2000年代に入ってからは、版画作品の制作にも精力的に取り組んでいます。技法・サイズの両面でバラエティーに富む祐成の版画作品ですが、どれも、大胆な曲線やユニークな形状による画風から、彫刻同様の存在感=マッス(量感)の印象を与えるものです。

 版画作品の代表である『悦楽』は、2007年の資生堂ギャラリー『椿会』(第6次椿会メンバー)に際して発表された、エッチングとリトグラフを併用した8点組の版画集です。これは、作家が長年取り組んできたユニークな形態とインパクトの強い色彩を特徴とする彫刻の世界を二次元の紙面へ投影した作品で、世界各地の都市名が命名された8点おのおのには、右にイメージがエッチングで、左には自作の詩がリトグラフで刷られています。彫刻家が手掛けた版画集ということもあり、ずっしりと重く、磨きがかけられた真ちゅう製ケースに収められているのも特徴です。


 Affectone i』、『Affectone ii』は翌2008年の国立新美術館『ARTIST FILE 2008-現代の作家たち』に、巨大なバルーン状の立体造形作品群『Friendship III』や『a King and I #1』と共に出品された、大判のエッチングおよびエッチングとリトグラフ併用作品です。

 これらのエッチングおよびエッチングとリトグラフ併用の作品には、柔らかい有機的な輪郭やアラベスクまたは工業製品であるパンチングメタルのドットを彷彿させる文様などバリエーション豊富に登場しています。版に刻んだ微細な線の蠢動に加え版自体の材質に偶然ついた小傷をも受け入れ、作品の一部としている点は祐成の版画の魅力といえるでしょう。偶然性を呼び込んだことで作品に一層の奥行きと広がりが生まれています。

 今展には新作の立体作品の展示も予定されています。ストアフロントの空間に合わせたこの作品は、版画作品の展示をさらに引き立てることになるでしょう。   


略歴

作家の言葉